親父クン

高校時代のとある場所で書いていた日記です。

20XX年、1、30

帰り道、友人とコンビニに行った。商品を見ていると聞き覚えのあるだるそうな声が聞こえてきた。

「ねえ、親父～２１円貸して～」

・・・・。

親父というあだ名の男子がいて、その子は周りの人からパシられてますコンビニ来るたびにこんな感じにお金を貸しているみたいです。
しかも２１円って中途半端だな・・気が弱いみたいだもんね。１年前には知り合いの女の子に振られちゃったし・・

・・親父君、南無阿弥陀仏。きっともうすぐ良いコトあるさ

　それにしても食堂のとり天丼は美味

そう言えば朝、担任から起こられた。男子のクラス幹事をくじ引きで決めたのが気にくわなかったらしい。

「このメンバーで一生付き合いたいと思うなら、幹事くらいやりなさい
」
「このメンバーで過ごしてきた２年はくだらないものだったんですか」
「表面だけの付き合いだったんですか。このメンバーの中から一生付き合っていく人を見つけなさい」云々。

　たまたま、あの場所で２年間という同じ時間を過ごしてきただけなのに。たまたま人生のある地点が一時的に交わっただけなのに。その共有する時間の中では表面の付き合いも必要だ。何故、そこまで思い入れをいれなくてはいけないのかが分からない。自分が一生付き合って行く人をわざわざこの場所で作る必要もないとも思った。

＊

…この時期、冷めていたんです、私。
「怒る」を「起こる」と間違っている当たりも、国語力のなさがうかがえます。
あと絵文字を駆使してる点、若いですねえ。

＊

20XX、2、1

　友人との帰り道。楽しくおしゃべりしていたら、前方から見たことある人、二人発見。でもその瞬間、私の思考は固まった。

女でもないのに

前髪をやわらちゃん風に結んで

堂々と、天下の公道を歩いていた某ある人。

そして、その人に従うように寄り添って

歩いていた親父君。

　まるで主従関係のようでした。また親父君はぱしられていたのかな某ある人は普段、クールっぽく今風な若者みたいだと思っていたけれど、そのイメージが今日ので崩壊。

　コンビニ寄ってレジに並んでいたら、おばさんに割り込まれた。

そしてその後電車に乗ろうとしたら、またおばさんに割り込まれた。

しかもコンビニと同じ人。

・・ワタシニウラミデモアルンデスカ？

＊

親父クンのあだ名の由来が未だに分かりません。彼は今でもぱしられているのかな？